早産や低出生体重で生まれ、NICU(新生児集中治療室)を退院したばかりの赤ちゃんをご自宅に迎えたご家族の皆さま、毎日の育児お疲れ様です。「毎日一生懸命授乳をしているのに、なかなか体重が増えない」「離乳食を始めても、うまく飲み込んでくれない」といったお悩みを抱えていませんか?
特に東京都港区周辺で子育てをされているご家庭から、こうした焦りや不安の声をよくお聞きします。退院後のご自宅での生活は、病院とは違い、ご家族だけで赤ちゃんの成長を管理しなければならないという大きなプレッシャーがかかるものです。本記事では、訪問看護や産後ケア、発達フォローの専門家としての視点から、ご家庭でできる授乳や離乳食の工夫について詳しく解説します。お子さんの健やかな成長を一緒に見守るためのヒントとして、ぜひ参考にしてください。
結論: 早産児の体重が増えないときは、実際の月齢ではなく修正月齢を基準に考えることが重要です。一度に飲める量が少なくても、赤ちゃんのペースに合わせた授乳や離乳食の工夫を行い、専門家のサポートを借りながら焦らず見守りましょう。
目次
早産児の体重が増えない原因とは?
早産児の体重が増えにくい原因は、吸綴(きゅうてつ)する力が弱く、一度に飲める量が少ないためです。吸綴とは、赤ちゃんがおっぱいやりんご果汁などを吸い込む力のことです。早産で生まれた赤ちゃんは、お腹の中で十分に成長する前に外の世界へ出てきているため、口の周りの筋肉や飲み込む機能が未熟な状態で生まれてきます。
また、早産児の成長を考える上で欠かせないのが、修正月齢という考え方です。修正月齢とは、本来生まれる予定だった出産予定日を基準にして数えた月齢のことです。実際の誕生日から数えた生活月齢と比較してしまうと、成長が遅れているように見えてしまい、ご家族の不安を煽る原因になりがちです。
胃の容量と体力不足による影響
早産児は胃の容量が小さく、一度にたくさんの母乳やミルクをためておくことができません。そのため、こまめに回数を分けて授乳する必要があります。しかし、飲むこと自体に大きな体力を使うため、途中で疲れて眠ってしまうことも少なくありません。
毎回授乳のたびに体重計に乗せては、数グラムしか増えていないことに落ち込んでいました。飲ませている途中で疲れて寝てしまうので、どうやって量を増やせばいいのかわかりませんでした。
港区にお住まいの1歳(修正月齢9ヶ月)のお子さんを育てるお母様の声
このように、赤ちゃんの体重が増えない背景には、怠けているわけでも、お母様の母乳が足りないわけでもなく、赤ちゃん自身の身体的な未熟さが大きく関係しています。まずはこの事実を受け止め、お子さんにとって無理のないペースを見つけることが大切です。
授乳の負担を和らげる具体的な方法は?
授乳の負担を和らげる方法は、お子さんのペースに合わせた授乳間隔の調整と、楽な姿勢を保つ環境づくりをすることです。ポジショニングとは、赤ちゃんが安心し、無駄なエネルギーを使わずに効率よくおっぱいを飲めるように姿勢を整える技術のことです。
退院後のご自宅では、病院のように電動ベッドや専用のクッションが揃っていないこともあり、お母様も赤ちゃんも不自然な姿勢で授乳をしてしまうことがあります。ここでは、ご家庭で実践しやすい授乳の工夫をステップ形式でご紹介します。
- STEP 1: クッションを活用したポジショニング
授乳クッションや丸めたバスタオルを使い、赤ちゃんの口とおっぱいの高さが水平になるように調整します。赤ちゃんが首を無理にねじらなくても吸える姿勢を作ります。 - STEP 2: 少しずつ頻回に授乳する
一度にたくさん飲めない場合は、1回の量を減らして授乳回数を増やします。赤ちゃんが疲れて眠ってしまったら、無理に起こさず休ませてあげましょう。 - STEP 3: 搾乳した母乳やミルクの活用
おっぱいを直接吸うのは体力を消耗します。吸う力が弱い時期は、搾乳した母乳を哺乳瓶で与えることで、赤ちゃんが楽にカロリーを摂取できる場合があります。
これらのステップを試すことで、赤ちゃんが飲むことに集中しやすくなり、少しずつ哺乳量が増えていくことが期待できます。また、お母様自身も肩こりや腰痛を防ぐことができ、心身の疲労を和らげることにつながります。
離乳食が進まないときの対処法とは?
離乳食が進まないときの対処法は、生活月齢ではなく修正月齢を基準にして、無理なく食べる楽しさを伝えることです。多くの育児書やインターネットの情報は、正期産で生まれた赤ちゃんを基準に書かれています。そのため「もう生後6ヶ月だから離乳食を始めなきゃ」と焦ってしまう方が少なくありません。
しかし、早産で生まれた赤ちゃんの場合、お座りの姿勢を保つことや、舌を使って食べ物を喉の奥へ送り込む機能の発達が、ゆっくりと進むのが一般的です。焦って離乳食を口に運んでも、むせてしまったり、吐き出してしまったりすることがあります。
離乳食を進める際の重要なポイント
- 修正月齢を目安に開始時期を判断する
- スプーンを口に入れる前に、唇に軽く触れて準備を促す
- 姿勢が崩れないよう、背中や足元にタオルを挟んで安定させる
- 食事の時間は楽しく、無理強いせずに短時間で切り上げる
離乳食の目的は、単に栄養を摂ることだけではありません。「食べることは楽しい」というポジティブな経験を積み重ねることが何よりも大切です。もし、お子さんが口を開けなかったり、顔を背けたりする場合は、「今はまだその時期ではないのかもしれない」とお休みする勇気を持つことも必要です。
港区の訪問看護・産後ケアが支える役割とは?
訪問看護や産後ケアの役割は、専門的な視点でお子さんの発達を見守り、ご家族の精神的・身体的負担を和らげることです。港区をはじめとする都心部では、核家族化が進んでおり、ご両親だけで早産児のケアを抱え込んでしまうケースが非常に多く見られます。
私たちのような訪問看護や産後ケアの専門スタッフは、ご自宅というリラックスできる環境に伺い、赤ちゃんの体重測定や全身状態の観察を行います。それだけでなく、お母様の睡眠不足の解消や、育児への不安に耳を傾けることも大切な仕事です。
訪問看護・産後ケアを利用するメリット
- ご自宅の環境に合わせた具体的な授乳姿勢のアドバイスが受けられる
- 修正月齢に基づいた体重増加の評価を専門家が行ってくれる
- ご両親が休息をとるための時間(レスパイトケア)を確保できる
- 離乳食の進め方や発達の段階について、気軽に相談できる
特に「きづき」などの訪問型産前・産後ケアや発達支援では、母と子どもだけでなく、ご家族全体が笑顔で育児できることを目標としています。日々のささいな疑問から、医療的なケアが必要な場面まで、幅広いサポートを提供することで、ご家族が安心して生活できるよう寄り添います。
冬の寒さに向けた体重と体温管理のポイントは?
冬に向けた体重と体温管理のポイントは、室温を適切に保ち、赤ちゃんがエネルギーを体温維持に使いすぎないようにすることです。基礎代謝とは、人間が生きているだけで消費する最低限のエネルギーのことです。
これからの時期(公開日から2ヶ月先の12月頃)に向けて、気温がぐっと下がってきます。早産児や低体重で生まれた赤ちゃんは、皮下脂肪が少なく、自分で体温を調節する機能がまだ十分に発達していません。そのため、寒い環境にいると、赤ちゃんは体温を保つために一生懸命エネルギーを燃やしてしまいます。せっかく授乳で摂取したカロリーが、体重を増やすためではなく、体を温めるために使われてしまうのです。
冬場にご自宅で気をつけていただきたい環境づくりのポイントをまとめました。
- 室温は18℃〜22℃程度、湿度は40%〜60%を目安に保つ
- 窓際などの冷気が入りやすい場所にはベビーベッドを配置しない
- 着せすぎに注意し、背中に手を入れて汗をかいていないか確認する
- 入浴前後や授乳時は、部屋をあらかじめ暖かくしておく
体重を順調に増やすためには、赤ちゃんがリラックスしてエネルギーを成長に回せるような、快適な温度環境を整えることが非常に大切です。ご自宅の環境調整で迷うことがあれば、訪問看護師に遠慮なくご相談ください。
早産児の体重と授乳に関するよくある質問
Q. 早産児の体重が増えないとき、いつ病院を受診すべきですか?
A. 尿の回数が普段より減っている、活気がなくずっと眠っている、肌の乾燥がひどいなどの脱水症状が見られる場合は、早めに小児科を受診してください。
Q. 修正月齢とは何ですか?いつまで使いますか?
A. 修正月齢は、本来の出産予定日を基準にして数えた月齢です。一般的には、身体の成長や発達の目安として、2歳から3歳頃まで修正月齢を用いて評価を行います。
Q. 搾乳した母乳の量が足りない気がして不安です。どうすればいいですか?
A. 母乳の分泌量には個人差があり、ストレスや疲労で一時的に減ることもあります。ご自身を責めず、必要に応じて粉ミルクを補足することも立派な選択肢です。訪問看護師にもご相談ください。
Q. 離乳食を始めるタイミングはいつが良いですか?
A. 修正月齢で5〜6ヶ月頃になり、首がしっかりと座っている、大人の食事に興味を示す、スプーンを口に当てても舌で押し出さない、などのサインが見られたら開始の目安です。
Q. 港区で訪問看護を利用するにはどうすればよいですか?
A. まずはお住まいの地域の保健師や、かかりつけの小児科医にご相談いただくか、私たちのような訪問看護ステーションへ直接お問い合わせください。手続きや利用方法について丁寧にご案内します。
ひとりで抱え込まず、ご相談ください
早産のお子さんの体重が増えないことへの不安や、授乳・離乳食の進め方に対する悩みは、決してご家族だけで抱え込む必要はありません。日本プライベート看護株式会社が展開する「ナースであんしん青山」や、産後・発達フォローの「きづき」では、専門の看護師がご自宅に伺い、赤ちゃんの成長とご家族の笑顔をサポートします。些細な不安でも構いません。まずはお気軽にお問い合わせください。



