コラム

column

訪問看護の料金はどれくらい?

「訪問看護を利用してみたいけれど、毎月どれくらいの費用がかかるんだろう?」大切なご家族のために訪問看護を検討するとき、料金やお金の仕組みについての疑問や不安は必ずついてまわるものです。

訪問看護は、お子さまの年齢や疾患、利用する保険の種類、そしてお住まいの自治体によって料金の仕組みが大きく変わります。この記事では、訪問看護にかかる基本的な料金の目安と、自己負担を大幅に抑えられるさまざまな助成制度、そして選択肢を広げる自費(プライベート看護)の費用感について分かりやすく解説します。

目次

基本は「医療保険」の適用:自己負担はどれくらい?

子ども向けの訪問看護(小児訪問看護)は、基本的に「医療保険」が適用されます(※介護保険の対象外となるため)。

医療保険での基本負担割合

  • 小学校就学前まで: 医療費の 2割 が自己負担

  • 小学校就学後: 医療費の 3割 が自己負担

1回あたりの具体的な自己負担額の目安(助成がない場合)

通常、1回の訪問(30分〜1時間30分程度)につき、基本料金や各種加算(24時間対応体制や、特別な医療機器の管理など)が加わります。

  • 2割負担の場合: 1回あたり約 1,500円 〜 3,000円前後

  • 3割負担の場合: 1回あたり約 2,000円 〜 4,500円前後

※これに加えて、規定の「交通費(実費)」がかかる場合があります。

実質無料になることも!知っておきたい手厚い医療費助成

「週に何度も利用したら、負担が大きくなってしまうのでは……」と心配されるかもしれませんが、ご安心ください。日本の乳幼児や児童には、自己負担を軽減(または免除)する非常に手厚い助成制度が用意されています。

① 各自治体の「乳幼児・子ども医療費助成(マル乳・マル子)」

多くの自治体(例:東京都港区など)では、中学校卒業(または高校卒業)までのお子さまを対象に、医療保険の自己負担分を自治体が全額、または一部助成しています。この制度が適用されると、訪問看護の基本料金の自己負担は 「実質無料(0円)」、あるいは1回あたり数百円程度に抑えられます。

② 小児慢性特定疾病の医療費助成 / 指定難病助成

特定の慢性疾患や難病をお持ちのお子さまの場合、国の公費負担医療制度が適用されます。これにより、世帯の所得(住民税額)に応じて月額の自己負担に「上限」が設けられ、上限を超えた分の料金はかからなくなります(所得によっては自己負担なしの場合もあります)。

③ 特別児童扶養手当や障がい児福祉手当
制度の直接的な減免ではありませんが、一定の障害や医療的ケアが必要なお子さまのご家庭には、手当が支給される仕組みもあります。これらの手当を日々のケア費用に充てることが可能です。

保険外サービス「プライベート看護(自費)」の料金と活用の目安

公的な医療保険は非常にありがたい制度ですが、「週に利用できる回数(原則3回まで、特別指示書期間を除く)」や「1回の時間(最長1時間半程度)」、「利用の目的(家族の留守番や旅行の付き添いはNG)」など、厳しい制限があります。

そこで、「もっと長い時間預かってほしい」「夜間の睡眠を確保したい」というご家族に選ばれているのが、全額自己負担の 「プライベート看護(自費訪問看護)」 です。

  • 料金の目安: 1時間あたり 約 5,000円 〜 10,000円前後(時間帯やケア内容、ステーションにより異なります)

  • 夜間長時間(パック料金など): 一晩(8時間など)で 約 40,000円 〜 60,000円前後

公的保険と自費の「かしこい組み合わせ」

普段の体調管理や医療的ケアは「保険適用(助成により実質無料)」の訪問看護をフルに活用し、「どうしても外せない用事がある日」や「月に数回、夜間に熟睡して疲れを取りたい日」だけスポットで「プライベート看護(自費)」を導入する。このようなメリハリのある使い方が、ご家族の経済的・体力的負担をバランスよく支えるコツです。

当事業所のサポート事例(世田谷区・Gさま・制度をフル活用されたケース)

制度を上手に組み合わせて、負担を最小限に抑えながら在宅生活を送られているご家庭の事例です。

【事例】経管栄養と発達フォローが必要な1歳のお子さまを持つGさま

退院当初、お金の面が気がかりで訪問看護を躊躇されていましたが、相談を通じて「マル乳(乳幼児医療費助成)」が適用されることが分かり、公的な訪問看護を週2回(自己負担0円、交通費のみ)でスタート。

さらに、半年に1回の親族の結婚式やリフレッシュの目的で、年に数回だけ「プライベート看護(自費)」を6時間利用。 「基本は無料でプロに診てもらい、ここぞという時だけ自費で甘えることで、家計に無理なく心から安心できる在宅生活が送れています」とお話しいただいています。

よくある質問

Q. 医療費助成の手続きは、どこでどのように行えばいいですか?

A. お住まいの市区町村の役所(子育て支援課や保健福祉センターなど)の窓口で申請します。退院前、または訪問看護の利用を思い立った時点で、まずは「子ども医療費助成の受給者証(マル乳など)」がお手元にあるかご確認ください。紛失している場合や、新しく難病申請等を行う場合は、病院のソーシャルワーカーや訪問看護ステーションの管理者が手続きをサポートいたします。

A. いいえ、看護師がご自宅に伺うための「交通費」や、直前での「キャンセル料」などは医療保険や医療費助成の対象外(全額自己負担の実費)となります。ステーションによって「1回につき一律〇〇円」「1kmあたり〇〇円」など規定が異なるため、契約時に重要事項説明書をしっかり確認しておきましょう。

お金の手続きや利用プランまで、私たちが一緒に考えます

「我が家の場合はいくらになる?」「どの制度が使えるの?」と迷われたら、まずはお気軽にご相談ください。私たちは看護の提供だけでなく、ご家族の経済的な安心も含めて、使える制度の選定や申請のアドバイスからトータルでサポートいたします。